唾液腺疾患

唾液腺疾患とは?

唾液腺疾患とは?唾液腺疾患とは、唾液分泌の異常を生じる病気です。
唾液腺は耳下腺、顎下腺、舌下腺、小唾液腺に分類されますが、これらのいずれかで異常が起こっている状態です。
炎症が起きたり、しこりができたり、唾石と呼ばれる石ができるなどの病気の総称が唾液腺疾患となります。

唾液腺の役割

唾液腺の役割は、口腔内の環境や機能を維持するために欠かせないものです。
咀嚼、虫歯、歯周病、味覚、口臭、入れ歯の安定などとも深い関わりがあります。

急性化膿性耳下腺炎

細菌が口の中から耳下腺に入って起こる化膿症です。原因菌としては黄色ブドウ球菌、肺炎球菌、溶連菌が多いとされています。

症状

一般的には片側のみで耳下腺が腫れ、痛み、発熱、頭痛などが起こります。腫れた耳下腺部分の皮膚は赤くなって熱を持ち、痛みがあることが多いです。
腫れた部分を押さえると、口の中の唾液腺導管から膿が出てくる場合もあります。

検査

腫れた唾液腺を押さえて膿が出てくることを確認したり、培養検査で診断します。

治療

抗生物質を投与し、発熱や痛みには鎮痛剤や冷湿布で対処します。
症状が強い場合は切開して膿を出す処置を行い、入院治療が必要になることもあります。

流行性耳下腺炎

いわゆる「おたふくかぜ」です。5~10歳の小児に多く、ムンプスウイルスの感染後に2~3週間程度の潜伏期間を経て発症します。
多くは唾液を介した飛沫感染ですが、接触感染を起こすこともあります。耳下腺が炎症を起こすことが多いですが、顎下腺にも炎症を起こすことがあります。

症状

発熱や頭痛、倦怠感の後に両側の耳下腺が痛みを伴って大きく腫れます。
唾液腺の腫れは1週間くらい続いた後に完全治癒する感染症ですが、髄膜炎や難聴、副睾丸炎など重篤な合併症を起こす可能性があるので注意が必要です。

検査

問診し、必要であれば血液検査や超音波検査などを行うことがあります。

治療

特別な治療方法はなく、発熱や痛みがひどい場合は解熱鎮痛剤を内服するなどの対症療法を行います。

唾石症

唾液腺で産生された唾液が分泌される際、通る唾液管に唾石が詰まってしまう病気です。
唾石はカルシウム塩でできており、唾液管に詰まると唾液が流れなって唾液腺が腫れてしまいます。

症状

特に食事の時に顎下腺が腫れて、痛みが生じます。

検査

触診、超音波検査、CTなどを実施して診断します。

治療

症状が軽ければ経過観察し、自然排出を待ちます。唾石が口から触れる場合は、切開して唾石を摘出可能です。触れない場所にある場合、切開して顎下腺の摘出手術が必要になることがあります。

シェーグレン症候群

自己免疫疾患の1つで、唾液腺や涙腺などを中心に炎症を起こす病気です。
40~60代の中高年の女性が発症することが多いとされています。

症状

ドライアイやドライマウスなど、身体の乾燥症状が起きる方は全体の45%程度です。約半数の方は関節、肝臓、腎臓など全身の臓器に何らかの異常を認め、合併症を起こします。
国の指定難病であり、重症度によっては医療助成制度の対象になることがあります。

検査

診断に必要となるのは、血液検査による自己抗体の測定、唾液や涙の分泌量の測定です。組織診による炎症細胞の有無の確認を行う場合もあります。

治療

現状では根本的な治療方法はなく、症状に対する緩和療法となります。目の乾きを和らげるための点眼薬、唾液腺マッサージ、内服薬、ステロイドや免疫抑制剤などを使用することがあります。

唾液腺腫瘍(良性・悪性)

唾液腺にできるしこりです。組織によって色々な種類があり、良性、悪性に分けられます。どちらも触ると硬いしこりです。

症状

腫れやしこりによって痛みや赤みが生じることがあります。悪性腫瘍の場合、がんが浸潤した結果、顔面神経麻痺が起こる可能性があります。目が閉じない、口が歪むなどの症状が見られたら注意が必要です。

検査

触診でしこりを認めたら、エコー、CT、MRIなどで画像診断し、細胞を採取して良性と悪性を鑑別する細胞診を行います。

治療

良性でも悪性でも、基本的に手術で腫瘍を摘出します。悪性の場合は、周囲のリンパ節やそのほかの臓器の転移などを考慮して薬物・放射線治療を組み合わせることがあります。

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